紅葉の旅

朝、上川町の駐車帯で目覚めたら、小雨が降っていた。
当初の計画、愛山渓から永山岳〜沼巡りは、簡単に諦めた。
どろんこ道を歩く気にならないもんね。
天気予報も悪い方へと変わり、午後から崩れそうだ。
 
て事で、お手軽に、銀泉台へと転進する。
ここなら、直ぐに紅葉が楽しめるし、雨が降っても、下山は楽だ…。
天気が崩れなければ、赤岳まで行ってみようという、ゆるーい計画になった。

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先ず、この景色から始まる…
 




来週からマイカー規制が始まり、人混みも予想させる銀泉台は、意外と空いていた。
今年の紅葉は早いと、情報は飛び交っている。
そんな時代になったんだと、自分も、iPhone で間近の情報を仕入れているわけだ。
 
気温が高めなのも予想外で、結局、夏山のスタイルで歩き始める。
実は、健康診断に引っ掛かり、検査を受けて、真面目に薬を服用している。その薬は、副作用があるらしく、服用し始めてから、体調が思わしくない。そもそも、病院嫌いで、薬も飲まない。そんなピュアな身体に、副作用があるという強い薬、言うならば、異物を入れるわけだから、ひとたまりもない。と、思い込んでいる節もあることは認めるけど、本調子ではなくなっていた。
そんなこんなで、凡そ1ヶ月も運動をしていない。ゆるーい計画になったことを、心底、喜んでいるのは、僕なのだ…。
 
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チシマヒョウタンボクの実
 
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林道から見上げていた紅葉を見下ろす場所は、第一花苑
 
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夏の終わりのウメバチソウ
 
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ミヤマアキノキリンソウ
 
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スポットライトを浴びる、この季節の主役は錦秋の彩り
 
 
9月に入ったのに、この気温の高さは予想外だった。ザックに防寒具は入れてあるが、完全に夏山のスタイルで充分だった。遅くまで雪渓の残っていた場所には、咲き残りの花々も、最後の季節を楽しんでいる。冬には、完全に埋没してしまう山肌が、花の時季よりも美しいと思わせるのは、去りゆく季節への思慕なのかも知れない…。
 
道は、第二花苑から奥ノ平へと進みます。
 
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チングルマの果穂
 
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ミヤマリンドウ
 
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奥ノ平へ
 
 
山の紅葉は、山頂から始まり、次第に裾野へと拡がる。それは、この道でも同じであり、標高を上げると、その秋の色彩は、徐々に鮮やかになってくる。勿論、裾野が最盛期の頃は、山頂付近の葉は黒ずんでしまい、冬支度の真っ最中になる。紅葉の旅は、このタイミング次第なのだ…。
 
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クロマメノキの紅葉
 
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奥ノ平入口
 
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奥ノ平のトラバース道をゆく
 
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斜面を覆うチングルマの紅葉
 
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チングルマ
 
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コマクサ平へと向かいます
 
 
この登山道が楽しいのは、飽きさせないというのがある。ダラダラと歩くとか、黙々と歩くという場面が、殆どない。天候に恵まれたら、どちらを見ても展望が良い。花の季節だったら、花が途切れることもない。適度に休憩ポイントがあり、いずれも、そこにいるだけで、満足してしまう場所だ。
 
さあ、コマクサ平から第三雪渓へと向かいます。
 
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タカネトウチソウ
 
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烏帽子岳と黒岳遠望
 
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コマクサ平をゆく
 
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紅い絨毯です
 
 
時折、強い日射しを浴びていたが、コマクサ平付近で、ガスが多くなってきた。雲も拡がり始め、紅葉もくすんで見える。特に、写真では映えない絵になってしまう。今回、Df の試し撮りも兼ねている。実は、それがメインだったりして…。普段撮りで露出補正を−0.3にしているのを、補正無しにしたり、+側に補正して撮ってみる。あまりコントラストが弱くなるのも好みじゃないので、この際、色を犠牲にしたりする。光に恵まれなかったら、写真はアウトなんだと、割り切っている自分が可笑しい…。
 
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ガスも、また良し…
 
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秋色の回廊
 
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真っ赤に色付いたナナカマド
 
 
第三雪渓の登りに取り掛かる頃、辺りはガスで真っ白になった。このルートで一番の頑張りどころだから、喘ぎながら登る。風景も隠れてしまっているし、気を紛らわす写真も撮れない。ここの光景は、帰りにでも撮ろう…。
登り切ると、ガスは流れ去り、行く手の第四雪渓も間近になる。しかし、もう、青空は何処にも見当たらず、厚い雲が空を覆っていた。
 
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第四雪渓を見下ろす
 
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遠くの台地はコマクサ平
 
 
第四雪渓の登りで、ふくらはぎが痙った。一挙にペースダウンするが、ママには黙っていた。そんな異変を知らないママは、待ちくたびれて、先に頂上に行くと言って、去っていった。やはり、1ヶ月ぶりの山歩きは、足に負担がきた。それでも、あと僅かの天空への道を頑張ると、人々の憩う赤岳山頂に着く。ガスが間断なく流れるが、時折、遠望が効いたりして、ほぼ満足な山頂風景だった。
 
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白雲岳方面にスポットライト
 
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エゾタカネスミレの紅葉
 
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稜雲岳が見える
 
 
少し肌寒さを感じる山頂で、お湯を沸かし、カップ麺を食べる。珈琲も飲んで寛ぐ。もし、天候が良かったら、小泉岳辺りまで歩こうとも思ったが、温泉への誘惑が勝った。ゆるーい計画は、まだ生きている…。
 
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第四雪渓を下ります

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第三雪渓を下ります
 
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こんなに色付いていました
 
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石狩連峰を望む
 
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第三雪渓を振り返る
 
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これで青空だったらなあ、と思う
 
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第三雪渓とお別れです
 
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再び、コマクサ平
  
 
この日、山上は目まぐるしく雲が動いた。展望も含めた楽しむ登山と、写真的に絵になる登山とは、その条件は、必ずしも一致しない。ピーカンは山座同定やら楽しむには必須条件だが、写真的には、動きを感じられない絵になる。風景写真だから、動きは関係ないと思われがちだが、奥行き感や、雲の流れ、風の流れなど感じ取れる写真に出会うときがある。風景写真なのに、感じる躍動感…。それには、実際に動くものがなければならない。まあ、それを、どのタイミングで切り取るか、という最も難しい課題と直面するんだけどね。
 
山で撮る写真には、そうしたセンスと同様に必要なものは、体力だ。体力が切れると気力も萎えてくる。そうすると、気持ちに余裕もないから、アングルはいい加減、シャッターチャンスも適当、という写真ばかりになり、終いには、カメラさえ抱えなくなる。
 
さあ、ここで一番の問題は、僕の体力が、年々衰退しているという現実だ。せっかく、カメラを新調したのに、ね。
北国の秋は、駆け足で冬へと向かっている。
もう一度、天候に恵まれたなら、秋の山を訪れたいと、思っている…。
 
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by meo_7 | 2014-09-08 15:39 | 登山(山岳徘徊倶楽部) | Comments(5)
Commented by at 2014-09-09 16:03 x
こんにちは。
もう紅葉真っ盛りって感じですね。こちらでは、まだミンミンゼミが
鳴いてますよ。
ところで、実際撮ってみてDfの素直な感想は?
背景のボケがいい感じだし、フルサイズならではの画角、これも魅
力的だと思うけど…。
Commented by MIURA at 2014-09-09 17:15 x
翼さん、八方尾根 Diary いいね。
北国の山では、紅葉の季節になってしまいました。
 
さて、Df のレビューです。
先ず、立体感に驚きました。
2枚目のチシマヒョウタンボクの実のショットですが、ニッコールレンズ28-105ズームの90mm相当、絞り4.5で撮影したものです。
お手軽にスナップ感覚で撮ったので期待していなかったのですが、「浮き出ている」と、思わず声になりました。
色乗りという言葉が適当なのかどうか分かりませんが、D90 の画質とは、全く違う雰囲気です。
ペイントで言えば、Df は、濃い油絵の様な絵、D90 は、水彩画の様な絵。
つまり、キャンバスの下地を感じさせるか否か、というくらい、色の乗り具合が違うのですね。
勿論、センサーの違いがそういう結果を産み出しているのでしょうが、ドット感を感じさせない点では、Df の方が好みです。
ただ、あまりにべったり感があるので、特に曇天では、ホワイトバランスや露出補正に一考が必要と思いました。
Commented by MIURA at 2014-09-09 17:16 x
続きです。
 

今回、マクロレンズでの近接撮影はしなかったのですが、さすがフルサイズと興奮させるだけのものはありました。
APS-C には戻れません。

いや、とにかく、楽しかったです。
久し振りに、「写真機」を持った気分でした。
改めて思ったのは、シャッター音が心地良かったことです。
 
絞り優先だから、カメラを抱えて、露出補正ダイヤルを回す、というだけのダイヤル操作ですが、設定で、絞りもレンズ側で(Dレンズ)回すという動作が、とても懐かしく感じました。
 
僕のフィールドには、合っている気がします。
後は、腕前を上げることですが、これは、Df に責任はないですね。
 
手に入れて、損はないと思いますよ。
ただ、擦れ違う人の視線が気になりますけど…。
 
Commented by てばまる at 2014-09-10 22:04 x
一早く紅葉が綺麗ですね。やはりヤマウルシやナナカマド系は早いですね。夏しか知りませんが秋の大雪も一度は行って見たいものです。
銀泉台からのルートといえば奇跡的に見つけたジンヨウキスミレを思い出します。いつかはもっと旬な時に撮影したいです。

Dfもいよいよフィールドデビューですね!!
使い心地も、出てくる絵もなかなか良いようで、数々の賞を総なめにしただけのことはあるカメラですね。

検査にひっかかったそうで、大丈夫でしょうか?
Commented by MIURA at 2014-09-10 22:20 x
てばまるさん、こんばんは。
そろそろ尾瀬も色付く頃ですね。
銀泉台の山肌の紅葉は、一番人気です。
来週には、高原温泉方面の紅葉が最盛期になるようですね。
 
Df は、僕の年代には、ノスタルジーをくすぐられて、満足です。
使い勝手を、わざわざ不便にして使うというのも、おかしな話ですね…。
絵は、階調が豊かで、フィルムで言うと、感度の低いコダクロームを使っている感じです。
 
健康診断に引っ掛かったのは、コレステロールの値です。
ちょっと真面目に薬を飲んでいますが、飲んでいないときの方が調子が良いって、参ります。
でも、値を下げるまで、続けるしかないですね。
 
山の中で、ポックリ、何て事にならないためにも…。
 


時々、想うこと…


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