雨の日の上ホロカメットク山 Day1

f0109977_11110286.jpg
 
天気予報は、徐々に、悪い方へと変わってゆく。それでも、淡い期待を抱いて、十勝岳温泉の駐車場に、深夜に到着する。3連休の中日だから、混雑が予想されるという判断は、間違っていなかった。既に、数台分の空きしかなかった。満天の星は、これから崩れる天気なのだとは、思われなかった…。




f0109977_11154670.jpg
ご覧の通り…
 
 
翌朝、目を覚ますと、駐車場に車は溢れ、路上にも、長い駐車の列が出来ていた。薄い雲が拡がっているけれど、富良野岳もクッキリと見え、柔らかな日射しも心地良い。何よりも、風が穏やかで、絶好の登山日和で始まった…。
 
 
f0109977_11204989.jpg
イワハゼ
 
f0109977_11211205.jpg
荒々しい山肌が見えてくる
 
 
登山口の標高が、既に高く、森林限界を超えているから、見晴が良い。歩いて間もなく、高山の雰囲気が味わえるし、富良野岳は、花の名山だから、この時季の登山者は多い。その殆どは、日帰り装備だが、僕たちは、訓練も兼ねて、上ホロカメットクのテン場で泊まる予定だ。当然、それでなくても歩みの遅い僕たちは、宿泊装備の重さで、どんどんと抜き去られる。しかし、急ぐ旅でもない。
 
f0109977_11280594.jpg
マルバシモツケ
 
f0109977_11284824.jpg
稜線の木の切れ間まで標高を上げます
 
f0109977_11302210.jpg
この風景も、いずれ…
 
f0109977_11312331.jpg
ミヤマエゾクロウスゴ
  
 
上ホロ分岐を過ぎると、途端に人は少なくなる。大部分は、富良野岳へ向かうのだ。涸れた沢地形を徐々に標高を上げてゆく。もう、雪渓は残っていない。しかし、快適な道ではなく、岩がゴロゴロしている上に、ぬかるんだ箇所もある。そして、傾斜がきつくなり、階段が現れ始めると、悪名高い? 300階段の始まりだ。実際に300あるのかどうか分からないが、爆裂火口直前の急な階段は、天国への階段ではなく、地獄への階段のような苦しみを味わう。
 
f0109977_12005348.jpg
富良野岳に雲が掛かる…
 
f0109977_12013350.jpg
爆裂火口もガスに包まれる
 
f0109977_12020837.jpg
深い霧に覆われ始める…
 
 
階段を終えて、今度は、ザレ場の急登が待ち構える。風景は一変し、以前だったら、歓声をあげたりしたものだけど、もう見慣れた光景だし、ガスに包まれて、十勝岳も見えないのだから、感動もしない。というか、予想以上の消耗に、少しだけ、へこたれていた…。ママは、今季初めての宿泊装備だというのに、随分と頑張っている。少なからず訓練を重ねたはずの僕は、その様子を見て、益々、へこんでしまうのだった…。
 
 
f0109977_12080103.jpg
前方の稜線まで登ります
 
f0109977_12084713.jpg
エゾイソツツジ
 
f0109977_12101469.jpg
フデリンドウ
 
f0109977_12104428.jpg
チングルマ
 
f0109977_12110609.jpg
雪解け後の開花が凄い
 
f0109977_12115522.jpg
エゾツガザクラ(白花)
 
f0109977_12122785.jpg
エゾツガザクラ
 
f0109977_12125060.jpg
ミネズオウ
 
f0109977_12131459.jpg
ジムカデ
 
f0109977_12133825.jpg
上富良野岳への最後の登り
 
 
一帯に咲くエゾツガザクラは、変種も多く、様々な色をしていた。自然の営みの不思議さを垣間見る思いだ。随分と時間が掛かってしまったが、あと一頑張りで稜線上の上富良野岳に着く。しかし、既に、目の前の山影しか見えず、深いガスは、霧雨へと変わってゆくのだった…。
 
 
f0109977_12202944.jpg
もう少しです
 
f0109977_12205644.jpg
イワヒゲ
 
 
この後の写真が、ありません。頂上を後にして、間もなく、霧雨がひどくなり、レインウェアーを着た。カメラもザックに仕舞い込んだからです。避難小屋手前の雪渓で水を摂り、避難小屋には、程なく着く。テン場には、一張りのテントもなく、ママは、それを見届けることもなく、避難小屋に入ってゆこうとする。結局、背負ってきたテントは、無駄になってしまうが、今夜は雨の予報だし、小屋泊まりを選択する。小屋の中には、一人の青年がいて、彼は休憩中の様だった。僕は一旦、外に出て、テン場の様子を見て回る。諦めが悪いのだ…。
 
戻ってみると、ママと青年が仲良く話をしている。人見知りのママが安心して話をしているって事は、きっと好青年に違いない。東京から訪れたという青年は、トラブルもあって、計画通りに予定をこなせなかったことや、生憎の天気でガッカリしていると言うが、その表情は、少しも暗くなく、それなりに、北海道の旅を楽しもうとしているようだった。また、北海道に来たいというので、行きがかり上、お抱え運転手をしてあげると言った。さっき、会ったばかりなのに、この展開に驚いたと思うが、青年は、素直に喜ぶ。しかし、僕たちと別れた後に、ふっと我に返り、変なおじさんだったな、と思うのかも知れない…。来年が、楽しみだ…。
 
青年が帰った後、霧雨は降り続き、辺りを徘徊する気にもなれない。結局、僕はシュラフに潜り込み、ママは読書をする。夕方頃、7人ほどが小屋に入ってくる。ガイドツアーのようだ。彼らは2階に上がってゆき、結局、1階は、僕たちだけが陣取っていた。夕食を済ませ、やはり、することもないので、僕は寝入ってしまった。明日の天気に、一縷の望みを抱きながら…。



Nikon Df
AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF

by meo_7 | 2016-07-19 13:24 | 登山(山岳徘徊倶楽部) | Comments(4)
Commented by yah-_-yah at 2016-07-19 18:22
こんにちは!
イマイチな天気の中、テント担いで登ってきたんですね!
僕ならまず敬遠しそうな天気です。
花が見頃ですね。今度の日曜に大雪辺りに行きたいところです。
ところで3枚目の写真の花なんですが、アカモノではないかと思うのですがどうでしょう?

「天国への階段」とはさすがビートルズ世代ですね!
僕はほんの少しそれより遅い世代ですけど、高校時代には「天階」はよく練習しました!
あと定番の「ハイウェイ・スター」とか。
まーでもギターの才能は全然ないので、上手くはなりませんでしたけどね(>人<;)
Commented by meo_7 at 2016-07-19 21:52
yahさん、こんばんは。
天気予報が悪くなっていることを知りながら、行ってしまいました。
イワハゼの記述ですが、アカモノの別名をイワハゼと言います。
僕は、最初に覚えた名前が、イワハゼだったので、そのまま記述してしまいました。
混乱させてしまいましたね…。
 
今年は、雪が少なかったものの、低温が続いたせいで、雪渓も大きく残り、その周辺では、初夏の花たちが一斉に咲いています。
 
是非、大雪辺りを歩いてみて下さい。
 
ツェッペリンやディープパープルは、7歳下の弟に教えられて聴いていました。ロックミュージックの成熟期でしょうか。
名作が多いですよね。
 
ギターを弾かなくなって、数十年ですが、今でも機材は持っています。
僕らの時代は、どんなに下手くそでも、女の子にはもてましたよ…。(笑)
Commented by yah-_-yah at 2016-07-19 22:24
三浦さん、こんばんは。
イワハゼですね、図鑑にも書いてありました。
でも「イワツツジ」と書き間違っているようです。

僕らが高校生の頃はバンドブームで、誰もがやってましたね。
才能とか関係なく。
僕も弾いてはませんが、今でもギタースタンドに立てたまま部屋に置いてます。
たまに埃を拭いてます(笑)
Commented by meo_7 at 2016-07-19 22:30
yahさん、ホント、間違っていましたね。
直しておきました。
ありがとうございます。
 
そういえば、今年、イワツツジを見ていないな。


時々、想うこと…


by MIURA@オイちゃん

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
登山(山岳徘徊倶楽部)
僕と音楽
徒然に…
ちょっとした旅
カメラ
山の道具あれこれ

最新の記事

昆布岳 落ち葉の登山路 20..
at 2017-10-21 17:47
白雲山・天望山(後編)アルペ..
at 2017-10-02 01:59
白雲山・天望山(前編)アルペ..
at 2017-10-01 00:32
大雪山紅葉の旅 プチ縦走(後..
at 2017-09-20 13:46
大雪山紅葉の旅 プチ縦走(前..
at 2017-09-19 05:24
道東弾丸ツアー 斜里岳(後編..
at 2017-09-13 20:47
道東弾丸ツアー 斜里岳(前編..
at 2017-09-13 11:23
道東弾丸ツアー 西別岳・リス..
at 2017-09-12 21:29
白樺山〜シャクナゲ岳 プチ縦走
at 2017-07-28 23:02
花の山旅 ニセイカウシュッペ..
at 2017-07-27 14:01

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 02月
2016年 12月
2016年 10月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 01月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 01月
2013年 11月
2012年 07月
2010年 01月
2006年 12月
2006年 11月

お気に入りブログ

やぁやぁ。
風街角
pode ser um ...

外部リンク

お薦めのホームページ

最新のコメント

翼さん、こんにちは。 ..
by meo_7 at 16:33
トップの写真、演出かもし..
by windy1957 at 10:33
てばまるさん、こんにちは..
by meo_7 at 22:16
いや~~~~~素晴らしい..
by てばまる at 15:15
yahさん、こんにちは。..
by meo_7 at 19:28
三浦さん、こんにちは! ..
by yah-_-yah at 14:50
翼さん、ありがとうござい..
by meo_7 at 11:39
いいね、やっぱり。 不..
by windy1957 at 10:23
てばまるさん、こんばんは..
by meo_7 at 23:14
クマガイソウというとなん..
by てばまる at 22:04
翼さん、まったくその通り..
by meo_7 at 20:30
辛い思いをしても逢えず仕..
by windy1957 at 17:33
てばまるさん、こんにちは..
by meo_7 at 16:13
このローアングルからする..
by てばまる at 09:29
翼さん、ホント、野に咲く..
by meo_7 at 14:49

検索

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

登山
カメラ

タグ

画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30