往年のテント ダンロップ V-300

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孫の真生くんの夏休みが始まった。北海道最高峰の旭岳に挑むために組んでいた日程は、悪天候に阻まれた。それでも、旭岳の野営場までは行った。翌朝、ロープウエー駅の案内表示に、「風速13メートル」という掲示を見て、断念する。僕たちだけなら何とかなるが、真生くんには、楽しくない体験になりそうだし、機会は、いつでもある…。なわけで、山の報告は何もないので、今回使用したテントの話でも…。





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V-300
 
 
もう、何年も前になるダンロップV-300というテントは、発売当時、山岳テントとしては、最高峰の性能を誇っていた。その性能の特筆すべき事は、耐風性能である。記憶が定かではないが、風速25mは楽勝だとか…。それを実証した経験がある。
 
まだ黒岳のテン場が、石室の裏側にも在った頃の話。7張りほどのテントが設営されていた。夜半、俄に天気が崩れ、猛烈な風がテントを揺すった。それは、朝方まで続き、殆ど眠れなかった…。テントに吹き込む風が心配だから、入口を開けて、外の様子を見ることも出来なかった。このテントは出入り口が二つあるので、風下側の入口は開けられる可能性はあったが、風の吹き付ける方向は一定ではなく、舞っていた。もし、テントの状態が危険な状況になれば、外に出るしかないのだけど、そこまでの状況ではなかったということだろう。
 
猛烈な風の音と、テントを揺する音に混じって、悲鳴に近い声も、時間をおいて、何度も聞こえた。明るくなる頃、風雨は弱まった。テントの外に出てみると、何と、無事だったテントは我が家だけだった。撤収したものが数張り、ポールが変形しているもの、若しくは折れているものが2張り、内1張りは無人だった。我が家はどうかというと、フライの中間部のペグのジョイント部分が少し裂けていた。総てのペグは緩んではいたが、無事に地面に突き刺さっていた。ポールは、ビクともしていない。さすがだと思った。謳い文句は偽りではなかった…。
 
ポールは、前室、後室に1本ずつ用意されている。それが耐風性能を高めている。勿論、ポール自体も太めではある。それ故に、テントの総重量は、3.1Kgと、多少重くなっている。今では、3人用でも2Kgを切る時代だから、山岳用としては時代遅れだろう。でも、ベースキャンプなどでは、その居住性の良さは捨てがたい。
 
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フレームの様子
 
 
フライを外すと、そのメカニカルなポールの全容が顕わになる。所謂、吊り下げ型のテントは、設営が楽だ。僕としては、見た目の美しさも重要なので、こんなむき出しの姿も好きだったりする。
 
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出入り口は前後に設けられている
 
 
出入り口は二つ用意されており、使い勝手は抜群だ。そのお陰で、前室、後室も広くなり、不要不急なものは、その中に収まる。雨の日の炊事も、前室で不自由なく出来る。この様に、良いことばかりなのだけど、如何せん、重い…。今は、同サイズのものは、VL-3に変わり、2人用のV-200は、トレックライズ1に変わった。軽くなったのは良いけれど、風の強い日の安心感は、これに勝ることはない。安眠を約束してくれないテントは、山旅の疲れも倍増させる気がする。
 
もう、WEBで検索しても殆ど登場しないダンロップのVシリーズ。北海道の山々や、北アルプスなどで活躍した思い出深いテントだ。今では、登山口での前泊か、山麓のキャンプ場でしか使ってもらえない…。
 
いや、そろそろ、山に登れなくなりつつある僕たちを、待ち焦がれているのかも知れない…。
 
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後ろ姿
 
 
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ベニバナイチヤクソウ
 
 
Nikon Df
AI AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF

by meo_7 | 2016-07-29 14:52 | 山の道具あれこれ | Comments(4)
Commented by てばまる at 2016-08-03 16:56 x
ダンロップはちょっと重たいのが多いですね。 
山の上だと雨だけでなく夜露でも濡れて重くなることがあるので軽量に越したことは無いですよね。吊さげ式が一番風には強いような気がします。わたしの持ってる3つともニッピン製ですが吊り下げ式です。設営も楽ですね。

初めて北岳の3000Mの稜線にテント上げましたが、テントの重さより、やっぱり足の筋力と体力だと実感しました(^^;)
もう下山から3日目ですが、まだ筋肉痛です(^^;)
でも、素晴らしい光景でした。
Commented by meo_7 at 2016-08-03 21:33
てばまるさん、北岳、お疲れ様です。
天気に恵まれたようですね。
絶景を、写真で楽しませてもらいましたよ。
てばまるさんでも、筋肉痛ですから、僕には、この日程では無理ですね。
テントの数を見ると、やはり、凄い人気の山ですね。
小屋泊まりの混雑振りはどうだったんでしょう?
 
やっぱり、こんな写真を見ると、憧れますね。
 
Commented by てばまる at 2016-08-04 11:59 x
筋肉痛、まだ部分的に続いてます(^^;) 登りより下りでの負担が大きいですね。八本歯、右股、草すべり、どのルートも段差が酷いです。
肩の小屋のテント場は全体が把握できないくらいに散らばって張られてました、混雑時は植物避ければどこでもOKみたいな感じです。1L100円で別けてもらえる水は激マズですので、コーヒー用や飲料用は高いけどペットボトルを買った方が良いです。

小屋は、この日は無茶苦茶な混み具合ではなかったようですがそれでも布団1枚に2人程度だったようです。夏場は平日でもこのくらいの混み具合になることがあります。
Commented by meo_7 at 2016-08-04 17:41
夏場の布団1枚に2人では、暑苦しくて眠れそうにありませんね。
3000メートルでは、涼しいか…。
 
やはり、辛くてもテント泊が快適ですね。
テントの数が増えたのは、ソロテントが流行し、パーティーでも人数分のテントが張られるそうです。
北海道の山のテン場も、凄いですよ。
 
まあ、夫婦で2張りは無いでしょうけど…。
 
時代ですね。


時々、想うこと…


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